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新卒3年以内の離職率データ|学歴別・業種別の最新統計【厚労省】
「新卒の3人に1人が3年以内に辞める」 この数字、聞いたことがある方は多いと思います。でも、実際のデータを確認したことはありますか? この記事では、厚生労働省が公表している最新の新卒離職率データを、学歴別・業種別に整理しました。「自分だけが辞めたいと思っているのでは?」と不安な方に、まず数字を確認してもらいたいと思います。新卒3年以内離職率:大卒33.8%、高卒37.9% 厚生労働省が2025年10月に公表した、令和4年3月卒業者の3年以内離職率です。学歴 3年以内離職率 目安中卒 54.1% 約2人に1人高卒 37.9% 約3人に1人以上短大等卒 44.5% 約2人に1人弱大卒 33.8% 約3人に1人出典:厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況」(令和4年3月卒業者) 大卒で約3人に1人、高卒では約4割弱が3年以内に離職しています。 「3年以内に辞めるのはおかしい」という声もありますが、データを見れば3人に1人が同じ選択をしているのが現実です。業種別:離職率が高い業種ランキング 業種によって離職率は大きく異なります。以下は大卒の新卒3年以内離職率を業種別に見たデータです。 大卒の業種別離職率(上位)順位 業種 3年以内離職率1位 宿泊業・飲食サービス業 56.6%2位 生活関連サービス業・娯楽業 53.5%3位 教育・学習支援業 47.0%4位 医療・福祉 40.7%5位 小売業 39.2%高卒の業種別離職率(上位)順位 業種 3年以内離職率1位 宿泊業・飲食サービス業 65.1%2位 生活関連サービス業・娯楽業 59.0%3位 小売業 50.1%出典:厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況」 宿泊業・飲食サービス業は大卒でも半数以上、高卒では約3人に2人が3年以内に辞めています。 これらの業種は労働時間が不規則で、給与水準も相対的に低い傾向があります。離職率が高いのは個人の問題ではなく、業界の構造的な課題です。建設業・製造業の離職率 だっとブログの読者に多い建設業・製造業のデータも確認しておきましょう。業種 大卒3年以内離職率 高卒3年以内離職率建設業 約30% 約40〜50%製造業 約20% 約27%出典:厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況」をもとに概算 建設業は全産業平均に近い水準ですが、高卒では約半数が辞めています。製造業は他業種と比べると低めですが、それでも大卒の5人に1人は3年以内に辞めています。 建設業:辞めても次がある 建設業で転職を考えている方に知っておいてほしい数字があります。 厚生労働省の一般職業紹介状況(2025年)によると、建築・土木技術者の有効求人倍率は4.93倍。つまり、求職者1人に対して約5件の求人がある状態です。 建設業の就業者のうち55歳以上が約37%を占める一方、29歳以下はわずか約12%。若手は圧倒的に不足しているため、転職市場では引く手あまたです。 施工管理の仕事がつらいと感じている方は、施工管理を辞めたい…つらいなら知ってほしい3つの選択肢も読んでみてください。 製造業:若手の減少が深刻 製造業では、34歳以下の若年就業者が20年間で384万人から263万人へ、121万人も減少しています。一方で65歳以上は58万人から91万人に増加。 若手が減って高齢化が進む現場で、無理をして働き続ける必要があるのか。冷静に考えてみる価値はあります。 工場勤務がつらいと感じている方は、工場勤務を辞めたい…つらいなら知ってほしい3つの選択肢をどうぞ。離職理由:年代別の傾向 なぜ辞めるのか。厚生労働省の雇用動向調査(令和6年)から、年代別の主な離職理由を見てみます。年代 主な離職理由20代前半 労働条件が悪い、仕事内容に興味を持てない20代後半 給料等収入が少ない、労働条件が悪い30代 給料等収入が少ない、会社の将来への不安出典:厚生労働省「雇用動向調査(令和6年)」 20代は「労働条件」と「仕事内容のミスマッチ」、30代は「給与」と「将来性」が中心です。 いずれも個人の甘えではなく、環境と自分の価値観が合わなかったことが本質。合わない場所で消耗し続けるより、環境を変える方が合理的です。ストレスの実態:8割以上が「強いストレス」 厚生労働省の労働安全衛生調査(令和6年)によると:データ 数値強いストレスを感じている労働者 82.7%ストレス要因1位 仕事の失敗、責任の発生等(39.7%)ストレス要因2位 仕事の量(39.4%)ストレス要因3位 対人関係(パワハラ含む)(29.6%)出典:厚生労働省「労働安全衛生調査(令和6年)」 8割以上の人が仕事で強いストレスを感じている。「辞めたい」と思うこと自体が、まったく異常なことではないとわかります。自分のストレス状態が気になる方は、職場ストレス度チェックで簡単に確認できます。まとめ:「辞めたい」は普通のこと新卒の3人に1人が3年以内に辞めている 業種によっては半数以上が離職 離職理由は「甘え」ではなく環境とのミスマッチ 8割以上が仕事で強いストレスを抱えている「辞めたい」と思っているのは、あなただけじゃありません。データがそれを証明しています。 退職の進め方に迷っている方は、退職代行おすすめ3社比較や退職代行かんたん診断も参考にしてくださいね。新卒の方は新卒でも退職代行は使える?判断基準とおすすめもあわせてどうぞ。この記事で引用したデータの出典:厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況」(令和4年3月卒業者) 厚生労働省「雇用動向調査(令和6年)」 厚生労働省「労働安全衛生調査(令和6年)」 日本建設業連合会「建設業の現状」 経済産業省「ものづくり白書」
退職代行の利用実態データ|5つの調査で見る「使う人」の本当の姿【2025年版】
「退職代行って、どんな人が使ってるの?」 この疑問に対して、ネット上にはイメージで語る意見があふれています。「甘えた若者が使うもの」「社会人として失格」——そんな声も少なくありません。 でも、イメージと実態はまったく違います。 この記事では、パーソル総合研究所・マイナビ・東京商工リサーチ・エン転職・退職代行モームリという5つの調査データをもとに、退職代行の利用実態を数字で整理しました。退職代行の利用率:20人に1人が利用 まず、退職代行はどのくらい使われているのか。2つの調査データがあります。調査 対象 利用率パーソル総合研究所(2025年) 離職者全体 5.1%(約20人に1人)マイナビ(2024年) 直近1年の転職者 16.6%出典:パーソル総合研究所「離職の変化と退職代行に関する定量調査」/ マイナビ「退職代行サービスに関する調査レポート」 パーソルの調査は離職者全体が対象なので5.1%ですが、直近の転職者に限ると16.6%と大幅に上がります。いずれにしても、もう「特殊な選択」ではないということがわかります。 マイナビの調査ではさらに注目すべき数字があります。退職代行利用者がいた企業は約4社に1社(23.2%)。企業側から見ても、もはや珍しい出来事ではなくなっています。利用者の年代:20〜30代が中心、50代以上も1割 退職代行の利用者はどの年代が多いのか。東京商工リサーチが6,653社を対象に行った調査(2024年)のデータです。年代 割合20代 60.8%30代 26.9%40代 8.5%50代以上 約3.8%出典:東京商工リサーチ「退職代行による退職 企業調査」 20代が6割を占めますが、30代以上も約4割います。「若者だけが使うもの」というイメージは正確ではありません。 パーソル総合研究所の調査でも、退職代行利用者のうち前職在籍期間「1年未満」が約4割。入社して間もない時期に利用する人が多い傾向がわかります。利用理由:「甘え」ではなく「言えない環境」 なぜ退職代行を使うのか。マイナビの調査(2024年)による利用理由ランキングです。順位 利用理由 割合1位 引き留められた(されそう) 約4割2位 自分から言い出せる環境でない —3位 退職後にトラブルになりそう —出典:マイナビ「退職代行サービスに関する調査レポート」(2024年10月) 1位は「引き留め」への対処。自分で伝えたのに受け入れてもらえない、あるいは過去の経験からそうなることが予想できる。だから第三者の力を借りている。 エン転職の調査(7,749名対象、2023年)でも、退職経験者の約4割が「本当の退職理由を伝えなかった」と回答しています。そもそも退職の意思を正直に伝えること自体が難しい環境にいる人が多いのです。利用者の性格:「協調性が高く、責任感が強い」 ここが最も重要なデータかもしれません。 パーソル総合研究所の調査(2025年)で、退職代行利用者の性格特性が分析されています。 その結果、退職代行利用者は「協調性が高く、責任感が強い」傾向があることがわかりました。 具体的には:チームワークを重視する 「職場が困るのでは」と心配する 自分の意思より周囲への配慮を優先しがちつまり、「甘えている人」とは正反対です。周りに迷惑をかけたくないと思いすぎるからこそ、自分では言い出せない。そういう人が退職代行を選んでいるという構図が、データから浮かび上がっています。パーソル総合研究所のこの調査は、退職代行に対する「甘え」イメージを覆す重要なデータです。詳しくはパーソル総合研究所の調査ページで確認できます。離職理由の変化:「残業」から「納得感」へ パーソルの調査では、離職理由のトレンド変化も明らかになっています。トレンド 離職理由上昇 「上司の指示に納得できない」「評価に納得できない」下降 「サービス残業が多い」「労働時間が長い」労働環境の改善(残業規制など)により、長時間労働を理由にした離職は減少傾向。代わりに増えているのが「納得感のなさ」。 「ブラック企業だから辞める」という単純な構図ではなく、「環境は悪くないけど、このままでいいのか」という悩みから退職を選ぶ人が増えています。新卒の実態:半数が「聞いていた話と違う」 退職代行モームリが公開した新卒1,814名分のデータ(2024年度)によると:データ 数値新卒利用者数 1,814名退職理由で最多 「入社前の契約と実態の乖離」(約5割)出典:退職代行モームリ「2024年度新卒退職代行利用データ」 「面接で聞いていた条件と、実際の業務が違う」——これが新卒の退職代行利用理由の約半数を占めています。 この場合、辞めたい原因は本人の甘えではなく、企業側の情報提供の問題です。企業への影響:現場にも変化 東京商工リサーチの調査では、退職代行で社員が退職した企業の対応も明らかになっています。企業への影響 割合残業が発生した 31.1%退職の原因調査を行った 30.3%引き継ぎに不備があった 23.4%出典:東京商工リサーチ「退職代行による退職 企業調査」 注目すべきは「退職の原因調査を行った」が約3割あること。退職代行の利用をきっかけに、企業側が職場環境を見直す動きも出ています。データが語る退職代行の実像 5つの調査データを整理すると、退職代行の利用者像は「甘えている人」とはかけ離れています。イメージ データが示す実態「甘えた若者が使う」 協調性が高く責任感が強い人が使う「若者だけ」 30代以上も約4割「自分で言えばいいのに」 引き留めや言い出せない環境が理由「すぐ辞める根性なし」 新卒の半数は契約と実態の乖離が原因退職代行は「甘え」ではなく、構造的に言い出せない状況に対する合理的な解決手段であることが、データから読み取れます。「甘え」というイメージに振り回されて、辛い環境を我慢し続ける必要はありません。 退職代行が気になっている方は、退職代行かんたん診断で自分に合ったサービスを確認してみてください。料金や特徴を比較したい方は退職代行おすすめ3社比較もあわせてどうぞ。 「退職代行は甘え?」という疑問に対して、だっとの考えを書いた記事もあります。→ 「退職代行は甘え」って本当?元社畜うさぎが全力で反論しますこの記事で引用したデータの出典:パーソル総合研究所「離職の変化と退職代行に関する定量調査」(2025年12月) マイナビ「退職代行サービスに関する調査レポート」(2024年10月) 東京商工リサーチ「退職代行による退職 企業調査」(2024年) エン転職「7,700人に聞いた退職代行実態調査」(2023年10月) 退職代行モームリ「2024年度新卒1,814名データ」