だっと だっとの退職ブログ 退職・転職・AI時代のキャリアをデータと体験で語るメディア

離職率が高い業界ランキング【2026年最新】辞める人が多いのに、人も来ない業界はどこか

データ |
シェア
この記事のポイント
  • 産業別離職率の1位は宿泊業・飲食サービス業の25.1%。1年で4人に1人が辞めている。全産業平均は14.2%=約7人に1人
  • 製造業・小売業・運輸業は「入職率<離職率」で働く人が純減中。辞める人を補充できていない
  • 離職率と求人倍率が両方高い業界は「辞める→人手不足→負荷増→また辞める」のループ構造。人手不足はあなたの責任ではない

「自分の業界、辞める人が多い気がする」

その感覚、データで確かめられます。この記事では、厚生労働省の雇用動向調査(令和6年・2025年8月公表)をもとに、産業別の離職率ランキングを整理しました。

そして後半では、この離職率に職業別の有効求人倍率を掛け合わせます。すると「辞める人が多いのに、人も来ない」業界——つまり、辞めたくても言い出しにくい構造を持つ業界が浮かび上がってきます。

産業別離職率ランキング【令和6年】

離職率とは、1年間にその産業の常用労働者のうち何%が離職したかを示す数字です。全産業平均は14.2%。つまり日本全体では、1年間に約7人に1人が職場を離れています。

順位産業離職率(令和6年)目安
1位宿泊業・飲食サービス業25.1%4人に1人
2位サービス業(警備・ビルメンテナンス等)20.3%5人に1人
3位生活関連サービス業・娯楽業19.0%5人に1人
4位卸売業・小売業15.1%6〜7人に1人
5位医療・福祉13.8%7人に1人
6位不動産業・物品賃貸業13.5%7〜8人に1人
7位教育・学習支援業13.1%7〜8人に1人
全産業平均14.2%約7人に1人

出典:厚生労働省「雇用動向調査(令和6年)」産業(大分類)別離職率

逆に離職率が低いのは、金融・保険業(8.0%)、複合サービス事業(7.8%)、電気・ガス・水道業(8.8%)、製造業(9.6%)、建設業(10.0%)など。インフラ系・大企業比率が高い産業は離職率が1桁台に収まっています。実はこの離職率の高低は、業界の平均年収ときれいに裏返しの関係にあります。詳しくは業界別 平均年収×離職率クロスデータで整理しました。

宿泊・飲食の25.1%という数字は、新卒に限るとさらに跳ね上がります。大卒の3年以内離職率は56.6%——半分以上が辞める世界です。新卒データは新卒3年以内離職率の最新データで詳しく整理しています。

「入職率−離職率」で見ると、人が純減している業界がわかる

離職率だけでは業界の実態は半分しか見えません。辞める人が多くても、それ以上に入ってくれば人は増えます。そこで入職率−離職率(入職超過率)を見ます。マイナスなら、その業界は働く人が純減しています。

産業入職率離職率差し引き
鉱業・採石業6.9%9.1%−2.2pt
不動産業・物品賃貸業12.5%13.5%−1.0pt
製造業8.9%9.6%−0.7pt
卸売業・小売業14.7%15.1%−0.4pt
運輸業・郵便業10.0%10.2%−0.2pt

出典:厚生労働省「雇用動向調査(令和6年)」より算出

製造・小売・運輸はいずれも、辞めた人を採用で補充できていません。現場の「人が足りないまま回している」感覚は、気のせいではなくデータ上の事実です。

本題:「辞める人が多いのに、人も来ない」業界はどこか

ここからがこの記事の本題です。

離職率(辞める人の多さ)に、職業別の有効求人倍率(人の採りにくさ)を掛け合わせてみます。両方高い業界では、こういうループが回っています。

  1. 待遇や環境がきつくて人が辞める
  2. 採用しようにも人が来ない(求人倍率が高い)
  3. 残った人に業務が集中する
  4. さらに辞めたくなる → 1に戻る
業界離職率主要職種の有効求人倍率(2025年度)
宿泊業・飲食サービス業25.1%接客・給仕 2.50倍/調理 2.38倍
警備などのサービス業20.3%保安職業(警備員等) 6.41倍
生活関連サービス業19.0%美容師など生活衛生サービス 3.13倍
医療・福祉13.8%介護サービス 3.84倍/看護 2.04倍
運輸業・郵便業10.2%(純減中)自動車運転(ドライバー) 2.58倍

出典:離職率は厚生労働省「雇用動向調査(令和6年)」、有効求人倍率は同「一般職業紹介状況(令和7年度平均・パート含む常用)」。産業と職業は分類体系が異なるため、対応する代表的な職種の倍率を記載しています。

たとえば警備の仕事は、5人に1人が1年で辞めていく一方で、求人倍率は6.41倍。求職者1人を6社以上で取り合っているのに、辞める人の穴を埋められません。介護も同じ構造です。

あなたの職種がこの構造の中にあるかどうかは、職業別 人手不足マップで30秒で確認できます。

この構造の中で働く人が知っておくべきこと

ここまで読んで、「うちの業界だ」と思った方に伝えたいことがあります。

この構造の中では、「人手不足だから辞められない」と感じやすい。自分が抜けたら現場が回らない、同僚に迷惑がかかる。そう考えて我慢を続けている人が、離職率の高い業界ほど多くいます。

でも、順番が逆です。人手不足はループの「結果」であって、あなたが埋めるべき穴ではありません。人員の確保は会社の経営課題です。だっとも10年以上いた会社を辞めるとき同じ罪悪感を抱えましたが、辞めた後も会社はちゃんと回っていました。

しかも上の表が示す通り、離職率が高い業界の職種は求人倍率も高い=転職先には困りにくい側です。辞める人が多い業界は、裏を返せば「辞めた人がちゃんと次を見つけている」業界でもあります。

罪悪感で言い出せない方は「会社辞めたいのに言えない」人の心理と対処法を、強い引き止めにあっている方は退職を引き止められたときの対処法を読んでみてください。

どうしても言い出せる状況にない場合は、退職代行という手段もあります。どのサービスが合うかは退職代行かんたん診断(30秒・無料)で確認でき、比較検討したい方は退職代行おすすめ3社比較にまとめています。

まとめ

  • 離職率1位は宿泊・飲食の25.1%。全産業平均でも14.2%=約7人に1人が1年で辞めている
  • 製造・小売・運輸は入職が離職に追いつかず純減中
  • 離職率と求人倍率が両方高い業界(飲食・警備・介護など)は、辞める→人手不足→負荷増→また辞める、のループ構造
  • 人手不足は会社の経営課題。あなたが我慢で埋める穴ではない
  • 離職率が高い業界の職種は求人倍率も高く、転職市場では有利な側

なお直近の令和7年上半期調査でも、入職率8.9%・離職率8.1%と大きな構造変化はありません。この記事のデータは新しい年次結果が公表され次第、更新します。

「みんなが何を理由に辞めているのか」は退職理由ランキングで、自分自身の辞めたい度は仕事辞めたい度診断(10問・2分)で確認できます。

この記事で引用したデータの出典:

この記事を読んだあなたへ

AI仕事リスク診断

あなたの仕事のAI代替リスクをチェック

診断する →
だっと

だっと

Web業界10年以上→退職→キャリアチェンジ。退職・転職をデータと体験で語ります。

シェア

おすすめ記事

新卒3年以内で33.8%が辞める【2026年最新データ】学歴別・業種別ランキング

厚生労働省(2025年10月公表)の新卒3年以内離職率。大卒33.8%・高卒37.9%・短大44.5%。業種別ランキングで自分の会社が「辞めやすい環境」かどうかを数字で確認できます。

退職代行の利用実態データ|5つの調査で見る「使う人」の本当の姿【2025年版】

パーソル総合研究所・マイナビ・東京商工リサーチなど5つの調査データをもとに、退職代行の利用率・利用者の年代・性格特性・利用理由を整理。「甘え」ではないことをデータで確認できます。

AIに仕事を奪われる?消える職種・残る職種データまとめ【2026年最新】

野村総研「49%の仕事が自動化可能」、WEF「2025年で8500万人分消滅」。AIが雇用に与える影響を業種・職種別データで整理。ホワイトカラーも例外でない最新統計を確認できます。

退職理由ランキング|厚労省データで見る「辞める本当の理由」

厚生労働省の雇用動向調査をもとに、退職理由をランキング形式で解説。年代別・性別の違いや、言えない本音の退職理由もデータで明らかにします。

【2026年最新】新卒初任給「大卒30万超」時代に3人に1人が辞める現実|10年推移データ

厚労省データで見る大卒・高卒の初任給10年推移。2026年は大卒30万円超が続出する一方、3年以内離職率は33.8%のまま。「上げても辞める」現象を数字で読み解きます。